ナポンヌのムスカリを半分本気で考える②

スグールとハーチェスの2人を半分本気で考える

 

 

こっちは9割幻覚

 

※この記事はナポステ、およびナポリ典のネタバレを含みます

前半はこちらhttps://hectaredxdx.hatenablog.com/entry/2021/07/19/021758

 

目次

 

 

③スグールとハーチェス

統一国時代からと分裂後からの2パターンの幼馴染説がある2人。(前回記事参照)
それぞれに常に家来が複数いたのが、ロイヤル感あって良かったです。

スグールとハーチェスの睦まじい会話から、
ハーチェスは2国統一に意欲的な野心家、革新派。
一方スグールは現状の平和の享受を優先して、
争いは嫌いだ、このまま暮らしていきたいなあと
結構保守的ですね。

ナポリ典だと
スグールが「正義感が強く情に熱い」、
ハーチェスが「心優しく穏やか」とあったので、
この保守的なスグール、野心家のハーチェスという対比は意外でした。
2度おいしいね。


宗主国仏・墺には手出しさせることなく、
オートコリアとスグールにナポンヌ(とハーチェス)を託したシュー王の行動(詳細は前回記事)から考えると、
ハーチェスの、宗主国には決して屈服せず、
ナポンヌとオートコリアの統一にこだわる野心は
シュー王譲りだと思ってます。
この野心の為に己の剣の腕を磨きながら、「どうかこのまま…」と歌うハーチェス。
きっとスグールよりも、この平和は恐らく今だけのもの、どうかそれでも、と
切なる望みを込めてそうで辛いです。

 

 

ナポリ典の「剣はスグールに負けたことがない」の通り、
2回の剣の演習ではきっちり勝ってるの、ファンが嬉しいやつ。

 

王族の一般的な移動手段は馬車で、
亡命の時でさえ馬車(ベルばら知識)なのですが、
徒歩でナポンヌに来てたっぽいスグール王子、
やっぱり野生児か無免許なんだと思います。

 

スグールと本気で戦う際、
めちゃくちゃ足蹴も出てたハーチェス。
我を忘れるほど怒りに駆られてるんだろうと思わせる一方、
あそこまで本気のやり合いで蹴りを織り交ぜられるのは、
実は普段出してないだけで、
元来足癖の悪い粗暴な面も持ち合わせてるのかもしれません。
ハーチェス、もしかしてカメイドって軍団知ってる?

 

「友を傷つける剣など」の通り、
来たるべき時に迫る外敵と戦う為に、今の今まで鍛えていた剣、
きっと父たちのように背中を合わせて祖国のために
戦うことを夢見ていたと思うのですが、
まさか向かい合って切先を向け合うことになるとは。
辛かっただろうなあ。

 

ハーチェスがナポンヌを率い、
オートコリア(スグール)と一緒に墺仏と戦って本懐を遂げる…
という和睦エンドもあったと思うのですが、
前回の「ナポンヌの軍事力はそうでもない」説を下地にすると、
王子らしく国の情勢、戦乱の状況などを見て
今このタイミングで事が起こっては和平は無理だと判断し、
またシュー王の思惑も理解したことで、友の剣を己に突き立てたのでは。

 

王が前線に出向いてる時点で、
その違和感から何かを察してそうと思ってます。
ハーチェスは聡明なので(150割の幻覚)
怒りから諦め、哀しみ、シュー王の意図の理解、そしてスグールへの願い、
ハーチェスの振るう剣には色んな感情がない混ぜになっていたのかなあと思いました。

 

度々歌詞に出てくる「2羽の鳥」は
スグールとハーチェスなんでしょうね。
原作見た時思ったけど
緑色の鳥で調べてメジロしか出てこなかったんだろうか(写真)
ハーチェスの望み通り、セピア色の日々に飛んで行けてたらいいですね。

 

 

ムスカリという花

青い花ムスカリの一般的基礎知識から。
原産地は地中海沿岸地方、西アジア
開花期は3〜5月中旬。
NHK趣味の園芸HP調べ)

 

ということはですよ。

 

・植生
①の地理に基づくと、ナポンヌは地中海沿岸じゃないはず。
極地的に自生するのか、もしくは人為的に植えて畑を作ってるか。
オランダや日本のチューリップ畑的な。
秘密の花畑、色んなエピソードが考えられそうでいいですね。
その昔、統一国時代に王家が持ち込んだ花群れで、
ナポンヌにムスカリが咲き乱れるきっかけになった、とか、
奥深い森の中にひっそりとたたずむ始まりの花畑で、
やっぱりナポンヌに広まるきっかけになった、とか。
(ファンタジーだからとか言い始めたら何もかもが終わるよ)

 

・開花期
歌詞に「高い秋空に〜」と出てくるので、
秋に咲いてるのか、ナポンヌのムスカリ

 

Case1.特別なムスカリ
単純にナポンヌのムスカリは秋に咲く。
夏の終わりを告げるムスカリというのも、
なんだか涼しげでよさそう。

 

Case2.どっかで春→秋に移り変わった
考えられるとしたら、スグールがナポンヌから帰るとこ。
ここ以降が秋。
だとしたら最後のスグール、
灼熱の戦火の中で真っ青なムスカリ畑の夢を見ているな。

死ぬほどアーカイブ見ながらやっぱ秋に咲くんかなと思ってるとこ

 

花言葉
余談(まあ全部余談だが)ですが、
550円の間で俄かに広まってる
ムスカリ花言葉は『悲しみ』」説。
ソースを色々と辿ったところ、
花言葉の本家、英仏でのムスカリ花言葉
英「usefulness(有用・有益)」「disappointment(失望)」
仏「I’amour romantique(ロマンチックな愛)」等々
らしく、「dissapointment(失望)」の意訳から悲しみとして広まったのでしょうか?もう分かんねえな(放棄)
ざっくり調べたところ、英語圏だとムスカリ
「力、自信の象徴」とされていることが多いようです。
青い花はネガティブな花言葉」も結構諸説ありだし、
結局のところ、花に込める想いは人それぞれなのでしょうか。

 

花への想いは人が自由に込められるもの、と考えると、
スグールはムスカリにとびきり特別な想いを込めてそう。
自室の寝室に飾ったりとかしそう。
残されたスグール王たった1人の、誰とも分かち合えない孤独な記憶が
ムスカリに込められてそうですね。

 

ナポリ典によるスグールのその後を考えると、
あの音割れ音圧原作再現王子が衰弱してしまうの、
運命を共にするはずだった盟友の非業の最期、
自ら手にかける結果となった運命の悪戯、
友に託された道を懸命に歩みながらも、
葛藤や苦しみに苛まれたんだろうなと思えてなかなか辛いです。
どのみちナポンヌ・オートコリアのこの騒動に対して、
仏、墺からの何かしらの干渉・圧力は避けられないと思うので、
2国との戦乱、もしくは戦いを避けるための交渉を、
シュー王と友の遺志に応えるべく、
スグール王は頑張りきったと思います。