ナポンヌのムスカリを半分本気で考える①

ナポンヌとオートコリアの2国を半分本気で考える

 

 

半分は適当だし残りの5割は強めの幻覚

 

※この記事はナポステ、およびナポリ典のネタバレを含みます

後半はこちら

https://hectaredxdx.hatenablog.com/entry/2021/07/19/021818

 

目次

 

 

 ①ナポンヌとオートコリアの2国について

地理

ナポンヌとオートコリアがあるのは、
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[舞台化記念無料公開]#163 ナポリ歌劇団『ナポンヌのムスカリ』 - ニコニコ動画
フランス(以下仏)・オーストリア(以下墺)の2国間。

現実ではここは、

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スイスですね。
リヒテンシュタインらしきものは残ってるんですね。

 

スイスは山岳地帯ですが、
この二国も歌詞に「オートコリアの峰〜」と
あるので、山岳地帯説が高そうです。海もなさそうだし。

 

 

周辺情勢

時代は「18世紀」とはっきり明言。

18世紀は、仏はブルボン朝絶対王政、墺はハプスブルク家ブイブイ言わせてた時期。マリア・テレジアマリー・アントワネットオーストリア継承戦争七年戦争フランス革命の時代です。

 

この時代にナポンヌとオートコリアに近い状態の国はあったのか。

 

①スペイン

属国ではないですが、

1701-1714年にスペイン継承戦争が勃発。

王位がハプスブルク家(墺寄り)→ブルボン家(仏)に変わっています。

(ざっくり)仏・墺の争いに巻き込まれた国。

 

ポーランド

1772〜1795年にポーランド分割。

ナポンヌ・オートコリアと近い境遇だと思います。

周辺国による領土割譲、建前上の独立国、事実上の属国。

ポーランドは周りの国に分割され、建前上は3つの独立国となるも、そのうちそれぞれの支配権を持つオーストリア(墺)、プロイセン、ロシアに吸収されました。

ハーチェスの「今はナポンヌ・オートコリアは属国扱いだが、いずれ直轄になる」という危惧も、このことを考えれば正しいのでは。

 

 

ナポンヌとオートコリアも元々は一つの国。

仏・墺により分割、それぞれ事実上の保護国(属国)と宗主国の関係に。

 

と考えると、この2国にある疑問が生まれます。

 

 

王位、王の擁立と支配体制の確立

もともと1つの国なら

王は1人だっただろうが問題。

 

オートコリア王(オートコリア)とシュー13世(ナポンヌ王)、

ナポリ典には「2人は背中を預けて戦った仲」とあります。

仲良かったんだなあ。
オートコリア王も分裂できたりするのかなあ。

 

じゃあ、この2人は、

統一国時代に共に戦い、

国が敗れて分割した時に、

それぞれの王様になったんじゃないかなと考え、

可能性の高いこれを土台に、あれこれ考えていこうと思います。

 

①王位

どっちかが統一国の国王だったか、

どっちも国王じゃなかったけど、

属国になったタイミングで王になったか。

 

 Case1.どっちかが元から統一国の国王

だとしたら元々の王(家)はシュー王かな?13世だし。

ナポンヌは元々の国の王位をそのまま継承、

オートコリア王は墺によって立てられた王様かな。

シュー13世のおうちが元々の本家で、

オートコリア王のおうちが分家、または重臣とかなら

新しい国で王位についても納得できそう(私が)

 

スグールの父親が「剣王」と呼ばれているので、

逆パターンも十分考えられそう。

シュー13世は大昔12世まであったのを、ナポンヌ立国時に取ってきてつけた的な。

 

Case2.どっちも元々は王じゃなかった

どっちのおうちも元の国の有力諸侯だったとか。

今オートコリア側にある土地の大領主だったからオートコリア王、ナポンヌも同、みたいな。

元々の国が中央集権じゃなく、

神聖ローマ帝国的な領邦の集まりだと

諸侯の王呼び、王を冠する人がいっぱいいても違和感なくなりますかね。



こう考えると、

「背中を預けて戦った仲」に辻褄が合うかもしれません。

昔一緒に戦ったならその時はひとつの国だった説濃厚、

そうなると分割もわりと最近っぽそうですね。

スグールとハーチェスも統一国時代からの幼馴染説ある。

 

シュー13世、もし元の統一国の王(家)だったら

武力的にはクソザコだったのかな...。分割されてるし...

 

②王の擁立と支配体制の確立

次に、どうやって新しい王が立ったか。

オートコリア王とシュー13世は、再統一を企てている=まだ仲良さそう なので、

例えば分割の元になった戦争中に

どっちかが裏切って国を売り武勲を立てた、なんてことはなさそうです。

 

当時のヨーロッパから考えると、

シュー13世やオートコリア王のお嫁さんに

ブルボン家・墺ハプスブルク家の女性が嫁いでそう。

そうすると属国にする大義名分が成り立ちそう。

 

いつ生まれたかによるけど、

分裂後に2人が生まれてるなら

スグール、ハーチェスがそれぞれ

仏王家、墺王家の

血を引いてるなんてこともあるのかな。ロイヤルだなあ。

 

 

 

②個人的最大の謎(シュー王の死)

どう転んでも戦乱必至の状況で、

なぜシュー13世は自分から刺されに行ったのか?

どうしてこれで丸く収まると考えたのか、

国を守りたいと言いながら

なぜ抜け抜けと自国を放ったらかしにして国のトップが死ぬのか、

それって無責任ですよね(ひろゆき

こうするしかってどうするしかなかったんだよ!

と思ったので、考えました。

 

要因1 戦火を長引かせないため

だらだらまともに戦うと、2国を摩耗させるだけ。

そのまま宗主国に乗っ取られる可能性も大。

国を愛する(ナポリ典情報)シュー王的には許せんでしょう。

宗主国仏・墺が出しゃばる前にスグールが単身乗り込んできてくれたのは、

シュー王的には嬉しかったんじゃなかろうか。



要因2 家族を人質に取られているため

これは大きそう。

国、そして息子を人質に。

原作だと「ガッハ!」言いながら横90°配置になるだけでしたが

ここ舞台で膨らんでて良かったです。

自分が死んでもスグールならハーチェスの命を奪わないはず、

なんとか助けてくれるはず、

と一縷の望みをスグールに託したのなら納得。

ハーチェスの選ぶ結末も知らずに。。。



要因3(推測)  ナポンヌは軍事力に乏しい

オートコリアは「強くたくましい国」

ナポンヌは「花咲く美しい国

これを鵜呑みにするなら、オートコリアにナポンヌは軍事力で劣り、

戦争しても負け確だったのでは。

 

なら、さっさと将の首を力ある者に取らせ、

箔をつけさせた上で統一の望みを託すのが

1番平和への近道と考えたのかもしれません。

そういう意味でも信頼できるスグールはうってつけだったのか。

 

オートコリア、王子が襲われても未遂で終わってるし

2国の仲を考えると事故で済ませてくれそうなんですけど、

やっぱり墺へのメンツがあったのでしょう。

黙ってると墺が直接ナポンヌをぶっ叩きに行きそうだから、

スグールを出すしかなかったんだろうか。

 

シュー王、本気でスグールを暗殺しようとしたのではなく

仏に無茶振りされた時点で、ここまで計画したのではと思います。

(剣の腕前を知ってるであろう)スグール王子に刺客たった2人、

ナポンヌの剣と分かる剣の使用、

本気で殺るならガバでしょ。

ハーチェスにどれだけ責められても、

国王として、父として、

考え得る最善の策を講じたのでは。

 

シュー13世とハーチェス、2人でこの全てを計画したのかとも

思ったんですが、

ハーチェスが王の死に本気で激昂したぽい様子を見ると、

自分1人の死でかたをつけようとしたぽいなあと思います。

 

ナポンヌは仏に軍事力持ってかれてるとか全然ありそう。

そうすると仏国王からしたら、剣の腕の立つハーチェスは

目の敵だったでしょうね。

 

続く→

https://hectaredxdx.hatenablog.com/entry/2021/07/19/021818